端山です。
入社して7ヶ月が経ちます。
人の年齢に換算すると、それまでベッドで寝転がっていた赤ちゃんがハイハイを始めて、
自分の身の回りの物に興味をもつ年頃なのだそうです。ばぶう。

さて。
もともと、出版・編集に興味がほとんど無かった私が、ビッグ・ムーンに出会ったのは
本当に偶然でした。
(ですが、一枚だけ買った唯一の宝くじで一等に当選してしまったような、そんなすごい
確率だったのではないかと密かに思っています)
学生時代には出版と編集の違いすらよく判っていなかった人間なのです。
入った原因をあえて上げるなら、ちょっと小説を読むのが好きで、ちょっと図鑑ものを
眺めてはニヤニヤするのが好きで、だから本というものがどのように作られていくのか、
その過程が気になって……。そんな好奇心が半分だったと思います。

ところが。

出来心(?)でのぞいた穴から見えたもの、否、飛び出してガンと正面衝突してきたもの
は、世間知らずで人生経験の足りない未熟な私自身なのでした。
まあ、
バイトしたことなかったし?
海外旅行、一度もなかったし?
飲み会にさほど興味はないし?
休日は基本、家から3歩以上離れることがなかったし?

冬眠中の熊みたいな存在なのだそうで。

書籍を制作するということは、本を媒介にして、たくさんの人になにかを伝える、とい
うことです。
伝える本人が、様々な人、多くのものごとに精通していなければ、とても成り立たない
仕事なのです。
本や雑誌、新聞を読む、ニュースを気にかける、いろいろな人を触れ合う、体験する、
考える。常に考える。
あちこち出かける、料理する……高尾山に登る……朝、起きたら運動する…………

発信するって、本当に、大変、です。はい。

……いやいやいや。
悪いことばかりでもありません。

紅葉の名所を巡るためのガイドブックのおかげで、遠出してみたいと思うようになりま
した。
東京の美術館を紹介するガイドブックのおかげで、絵画に目を向けるようになり、気に
なる画家ができました。
金融危機をきっかけに、経済に興味を持ちました。
休日は電車に乗る日が多くなりました。

半月以上の休みを頂いて(!)、自動車免許を取得できました。

熊の気分で言うなら、穴の外から花の香りがしてきた感じ、でしょうか。
花なんて、これまでどうでもよかった存在なのに、今はちょっと惹かれてる不思議な気
分。
穴からはい出てくるのか、今まで通り引っ込んでしまうのか。
それはこれからの私次第。

とりあえず、近いうちにパスポートを取得しようと考えています。


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2007年

 

  
株式会社 ビッグ・ムーン
〒106-0046 東京都港区元麻布1−5−10−701
Tel:(03)5798-4385 Fax:(03)5798-4388
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