BOYAKI 編集屋KOHEI

  何だ!もう3月?
  とカレンダー眺めて感慨に浸る土曜の朝の寝床。
  去年の今ごろ、何やってたっけ。
  そうそう、こうやって寝床で、合格通知を待ってたっけ。
  オヤジには、ゼッタイ卒業式までに決めろ!ってプレッシャーかけられてたし…。
  編集屋って、経験者しか採用しないってわかったのは2ヵ月前だし…。
  やっぱ、内定取った銀行をホカしたのはマズかったか。
  だがだが、オレがスーツ着て銀行マン? それ、やっぱナイッスヨ。
  ウジウジ…。ジャララ〜ン! おお、ケイタイ。土曜の朝に誰だ!
  てなことで、ビッグ・ムーンへ。
  新聞のキリヌキを確認。「車・バイク運転可能者」だろ、
  とりあえず、先輩記者やデスクの運転手かもな、
  そのうちなんとかなるだろう、オレ、運強いし…。

  かくして、めでたく4月1日から勤務。
  社長から受けた通達の第一は
  「君は中学・高校で学習すべき基礎学力がまるでない。
  親元から中学校時代の教科書を送ってもらって、毎日、読んで学習せよ!」
  マジ? これって、エープリルフールかよ!
  てなことでスタートしたボク(いつの間にかボク?)、
  シャチョーのご託宣が、日に日に痛烈に身にしみたのであります。
  ほんと、オレの頭ん中、何が入ってんだろ? 風吹いてるんじゃねえか?
  マジ、編集屋って、頭使う商売なんすよ。
  頭つかうって簡単に思っちゃいけない。
  頭の中がカラだと使おうとしても使えない。
  これ、わかります?
  この重大な真実に、5月以降、日夜、大変苦しんだんです。
  そして、「編集プロダクションは連続徹夜の3k、それでも頑張ります」なんて、
  面接の時に言っちゃった自分の超ド級バカに気づくには数日間しかかからなかった。
  つまり、頭のいいヤツ、頭の中に情報がガッポリ詰まっているヤツは、
  さっさと仕事が片付いちゃう。オレッチが1週間も苦しんで、結局ボツ。
  それが3時間くらいでできちゃう。
  最初はエレー腹たったけど、そのうち、
  「なるほどなー、やっぱそれいいよ」と。
  オレ、いつからこんなに素直になっちゃったんだろ…。
  ガーガー文句を言われる、「反論しろ、くいつけ」っていわれるけど、
  「なるほど、スゴイ!」って、思えちゃうのは、なぜでしょうか?
  そして9月中旬、「コレ1冊、君にまかせるからやってみろ」と
  「関西・中部 家族で遊ぶ550スポット」が降ってくる?

  マジマジマジ??
  天にも昇る心地で喜んだボクは、やっぱり超ド級のバカ。
  地獄の門(これって、ロダン?)をくぐったのであります。


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 入社3年目のぼやき

  2005年4月に入社し、
  あれよあれよのうちに丸2年が経過したわけで。
  いよいよ正念場、3年目に突入します。どうもスネヤです。

  □1年目
  「編集って、どんなことするんだよ…」と、
  実は私、この仕事について何も知らなかったんです。
  最初の数日はFAXを送ったり、電話をかけたりと、アシスタント的な仕事をしていた 
  ので「ふふふ。編集なんて楽勝なり!」とニヤニヤが止まらず。
  実際の編集の仕事とは程遠い、"与えられた雑用"をお気楽に、
  テキパキとこなしていました。

  が…。編集の仕事ってのは、そこら辺のOLさんたちとは違ったのです。
  それが分かったのは9月。
  160ページもある『大満足の家族旅行』の担当になったときで。
  「入社して5ヵ月で1冊任されるって、なんて会社だよ。
  あたしゃ、何も知らないよ…」と、
  人生で初めてプレッシャーで眠れぬ夜を経験しました。

  担当になってからの辛く厳しい日々については、あえて書きませんが。
  仕事の内容よりも、自分の知識の少なさが何よりも辛かったです…。
  編集者ってのは知識がどれだけあっても足りないんだな、と気付き。
  それでなくても少ない脳みそをフル回転し、
  様々な情報をインプットする作業が始まったのです。
  もちろんそれは、いまも続いています。

  □ 2年目
  2006年は『東京 横浜 個室レストラン&隠れ家ダイニング300』に始まり、
  夏から秋にかけては『紅葉と味覚ドライブの旅』を、
  そして秋からは『ゆっくり歩ける 関東周辺 花寺散歩』を担当しました。
  この2年目に悟ったのは「人生なんとかならない。
  だから目標をしっかり持たなくては…」ということで。
  それまでの逃げてばかりだった人生に、さよならしました。
  『大人のウォーカー』では、アシスタントとしてですが小野寺昭さんや、
  いとうせいこうさんのインタビューにも同行し、現場の楽しさも知りました。

  □ もうすぐ3年目の、現在
  先日、『大人のウォーカー』の取材で、作曲家の三枝成彰さんにお会いし、
  インタビュアーデビューを果たしました。
  内容はボロボロでしたが、ちゃっかりサインをいただいたりして…。
  そして近々、ボーイングジャパンに行きます。
  PCのデスクトップも、スクリーンセーバーも、机の片隅の置物も
  飛行機で統一している"飛行機バカ"の私にとって、
  これは、またとない大仕事になりそうです。
  レストラン、宿、有名人、大企業…と
  繋がりが広がりつつある3年目です。


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2008年

 

  
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